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原始卵胞活性化におけるWNTシグナルと細胞間クロストークを解明

  • admin
  • 2024年10月23日
  • 読了時間: 1分

更新日:9月19日

我々は理研BDRの高瀬さん、三品さん、北島さんらとともに、女性の生殖機能を根幹から支える原始卵胞活性化(PFA)の分子機構に焦点を当て、特にWNTシグナル伝達が卵胞内の細胞間相互作用に果たす役割を明らかにしました。WNTリガンドの分泌因子 Wntless(Wls)を条件的に欠損させたマウス(Wls cKO)を用いることで、WNTシグナルが欠損すると、顆粒膜細胞(GC)の分化が不完全になり、卵母細胞との相互作用が崩れることが示されました。その結果、卵母細胞は見かけ上成長しているにもかかわらず、トランスクリプトームは不活性なまま、最終的には不妊へと至ります。


この研究では、シングルセル全長RNA-seq法であるRamDA-seqを用いて、マウス卵巣の各細胞のトランスクリプトームを網羅的に解析しました。二階堂研では、林さんが中心になり1細胞RNAシーケンス実験設計と実施、データ解析に貢献し、WNTシグナルに依存する細胞分化の段階的変化を高精度に描き出しました。


本成果は、卵巣内の細胞間クロストークとWNTシグナルの役割を明らかにすることで、生殖医療や卵巣機能不全(POI, PCOSなど)の理解にもつながる可能性を秘めています。



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Department of Functional Genome Informatics, Division of Biological Data Science, Medical Research Laboratory (MRL), Institute of Integrated Research (IIR), Institute of Science Tokyo

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